健康保険の考え方

合同会社における健康保険の考え方と手続き

会社設立の書類をそろえ、無事合同会社を設立しました。しかしその後も各種届をする必要があります。その中の一つに健康保険の加入手続きがあります。ここでは合同会社設立後の、健康保険の考え方と加入手続きの書類についての解説をします。そして経営に対するメリットとデメリットを考えます。

まず合同会社は法人です。法人は健康保険と厚生年金保険の新規適用事業所であり、強制適用事業所となりますので、加入の意思を問わずに強制的に加入となります。たとえ、社長一人だけの個人事業主に近い形の合同会社であっても強制加入となります。しかしながら、加入条件の中に「常時」という文言が入っています。よってパートタイムの方を1名だけ雇うというパターンの場合は加入不要となります。(もちろん、パートタイムの方に加入しない旨を説明する必要があります)また従業員であっても、他社や個人事業との両立をするパターンもあります。その場合、「常時」勤務ではないため加入不要となります。このように強制適用とは言え、実際は適用されないパターンもありますので、ご自身のパターンについては社会保険労務士や日本年金機構に相談することをお薦めします。

加入申請書類は、日本年金機構のホームページに掲載されている『健康保険・厚生年金保険新規適用届』をダウンロードして記入します。記入例もありますので参考にします。添付書類は合同会社の場合、法人(商業)登記簿謄本(コピー不可)が必要になります。もし事業所の所在地が登記上の所在地を異なっていた場合は、事業所所在地が確認できる資料、例えば賃貸借契約書などを添付します。この書類は会社設立後、初めて加入届する際のみに必要な手続きとなります。

また加入する従業員を届け出る書類として、『健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届』があります。こちらもホームページからダウンロードして記入します。添付書類は加入する従業員によって年金手帳などの書類が必要になりますので、詳細はホームページで確認をお願いします。

最後に経営への影響ですが、上記申請書にある役員報酬や給与額に記入した額が保険料の算定基礎額にあります。ここを安易に記入すると、支払う保険料が思わぬ負担となります。まだ合同会社を設立して売り上げも不透明な時は、低い額で申請することをお薦めします。同時に、給与の決め方について考える機会となるので、経営コストのバランスを考えるきっかけになります。一方、合同会社が軌道に乗り、売り上げや所得が増え始めた場合、社会保険料控除の額も大きくなり、節税効果が大きくなります。経営とのバランスを考えた運用が必須となります。